プロラクチンというのは脳下垂体から分泌される刺激ホルモンです。
働きは、乳腺を刺激して乳汁を分泌させます。
授乳期でないにもかかわらずこのプロラクチン値が高いと、高プロラクチンとなり、不妊・無排卵や生理不順、流産の原因になることがあります。
プロラクチンの血中濃度の基準値は15ng/ml以下ですが、高値となれば高プロラクチン血症となります。
原因は、流産後や人工妊娠中絶の後、ピルを飲み続けた後、脳下垂体に腫瘍がある場合、胃潰瘍の治療による場合や精神科で治療を受けている場合などがありますが、原因が不明である場合もかなり多いです。
プロラクチンが多量に分泌されると卵巣での排卵が抑えられてしまい、その結果生理が止まってしまう場合があります。
高プロラクチン血症を治療することで排卵が復活したなら自然妊娠に至る場合があります。
高プロラクチン血症治療に用いる薬剤の胎児に対する催奇形性について、現在は問題ないと考えられています。
このほかにも、「隠れ高プロラクチン血症」と呼ばれるものもあります。普段のプロラクチン値は正常なのに夜間やストレスが溜まったとき、黄体期の時期だけプロラクチン値が高くなって高プロラクチンとなり、妊娠しづらくなっている方もおられます。